2011年2月8日火曜日

<タイ・カンボジア紛争>インドネシア仲介へ 外相を派遣

毎日新聞 2月8日(火)20時17分配信
 【バンコク西尾英之】国境の山岳寺院を巡るタイとカンボジアの軍事衝突で、東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国のインドネシアは、仲介のためマルティ外相を両国に派遣した。外相は7日にプノンペン、8日にバンコクを訪れ、両国外相と会談した。しかし仲介受け入れに積極的なカンボジアに対し、タイは国際社会の介入を拒否し、仲介が効果を上げるのは困難な状況だ。

 カンボジアのフン・セン首相は、衝突現場であるプレアビヒア寺院周辺に国連平和維持部隊の派遣が必要との見方を示している。タイに比べ小国のカンボジアは、国際社会の支持を得たい考えとみられる。

 これに対しタイにとっては、衝突が注目を浴びてイメージが悪化すれば、好調な外国からの経済投資や観光産業に悪影響が及びかねない。カシット外相はマルティ外相との会談後、記者団に「解決策はカンボジアとの2カ国協議以外にない」と強調した。

 一方、タイ国内では反タクシン派の「民主市民連合」(PAD)がカンボジアへの強硬対応を求めてアピシット首相への圧力を強めており、首相は国際社会の停戦要求に安易に応えられない事情もある。

 PADは今後抗議行動をさらに過激化させ、国会などへの突入・占拠も辞さない構えだ。不測の事態を恐れる政府は8日、集会規制を容易にする治安維持法を9日からバンコク中心部に適用することを決めた。