2011年3月9日水曜日

タイ・カンボジア国境紛争 ASEAN監視団、調整難航

【シンガポール=青木伸行】ヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア」と、その周辺をめぐるタイ、カンボジア両国の国境紛争情勢は、なおインドネシアの監視団が展開するには至っておらず、この間に両国のさや当てが再燃している。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)としての監視団の派遣は、2月22日の緊急外相会議で合意された。議長国であるインドネシアのマルティ外相は、監視団を計30人とし、各15人で編成する2チームをそれぞれタイ、カンボジア側に配置する方針を示している。

 先週、先遣隊5人が寺院周辺を事前調査し、両国にインドネシア側は、監視団の具体的な権限や配置などを提示した。だが、タイは難色を示しているもようで、調整が続いている。

 一方、カンボジアは今月初め、プノンペンに駐在する米国など12カ国の武官に、国境未画定地域を視察させた。主眼は「タイの攻撃による寺院の損壊状況を、その目で見てもらう」(軍幹部)ことだった。

 タイ側は強く反発、アピシット首相は「タイ・カンボジア合同国境委員会」での2国間交渉にカンボジアは応じるつもりがないと非難した。その後、カンボジアが参加を表明したことで、同委は24日からインドネシアで開かれる予定だ。

産経新聞